高圧ガス多様な用途

工業ガスの持つ使命は、クリーンエネルギーとして注目されている水素、超電導を実現させるヘリウム等先端産業を始めさまざまな分野で活躍しています。半導体産業において、超高純度に精製された半導体用ガスはミクロの世界で高精度が求められる半導体、LSIの製造に欠かすことの出来ない役割を果たしております。私達に身近なホームガスのLPガスも産業エネルギーとして大きな役割を担っております。

.工業用高圧ガス
酸素、液化酸素、窒素、液化窒素、アセチレン、空気、炭酸ガス、液化炭酸ガス、アルゴンガス、混合ガス、亜酸化窒素、レーザーガス、水素、LPガス、ヘリウム、液体ヘリウム、純ガス、高純度ガス(酸素、窒素、炭酸ガス、アルゴン、空気、ヘリウム等)、希ガス(キセノン、ネオン、クリプトン等)、標準ガス 他

分析用ガス
高純度ガス(酸素、窒素、炭酸ガス、アルゴン、空気、ヘリウム等)、超高純度ガス(酸素、窒素、炭酸ガス、アルゴン、空気、ヘリウム等)、標準ガス、混合ガス 他

食品用ガス
栽培、加工、保存用ガス
炭酸ガス、窒素、アルゴン 他

環境用ガス
標準ガス、液化炭酸ガス(中和剤)、LPガス(再燃処理) 他

イベント用ガス(ガス風船)
ヘリウム、窒素、炭酸ガス、アルゴン、空気 他

医療用ガス
酸素、液体酸素、液体窒素、ヘリウム、液体ヘリウム、炭酸ガス、亜酸化窒素(笑気)、滅菌ガス、混合ガス、人工空気、アセプトン、キセノン 他

ヘリウムガスの用途

「高圧ガス」というと身近なものという感じませんが、空気と言えば、私達が毎日呼吸により体内に取り入れていますね。

では「空気とは・・・」、窒素、酸素、アルゴン、二酸化炭素、ネオン、キセノン、ヘリウム、クリプトンなどからなる混合ガスです。このガスの中で動植物は限りなく呼吸し活動を続けています。そのヘリウムのみを容器にまとめたものです。

天然ガスの採掘時にほんのわずかしかとれない貴重なヘリウムガスは、水素に次ぐ軽い元素で、地球に存在する物質の中で最も低い温度で液化します。全世界の生産の90%以上が、USAで生産されます。

窒素ガスの用途

窒素ガスは大気中に含まれる身近な成分で、吸い込む空気の内、約78%がこの窒素ガスだとされています。

一般的にはあまり存在が意識されませんが、工業用としてはとても重要な物質で、これがなくては業務ができないことになります。
窒素ガスには不活性で酸素と反応しにくい性質があり、この性質が工業分野において重要だといえます。

炭酸ガスの用途

主に工業と農業に使われます。工業用の炭酸ガスについて見てみると、さまざまな使いみちがあり溶接や冷媒、加圧剤、パージガス、廃水の中和などが主な用途です。

アルゴンガスの用途

希少なアルゴンガスはどのような用途に使われるのかというと、工業用に使われることがほとんどです。

代表なものとしては、金属をアーク溶接するとき溶接部に空気が入り込まないようにアルゴンガスでシールドをしながら作業をします。

溶接の例

代表なものとしては、金属をアーク溶接するとき溶接部に空気が入り込まないようにアルゴンガスでシールドをしながら作業をします。そうすると、金属の酸化・窒化が起きないので、表面に気泡のようなものが出来ず、高い強度を維持できます。シールドをしながら溶接をすると、作業のスピードがはやく美しい仕上がりになることもメリットのひとつです。

日本で行われるアーク溶接では、アルゴンガスをベースに炭酸ガスを混ぜたマグガスと呼ばれる物がよく使われます。

医療ガスの例

熱処理やガラスの製造に炭酸以外の飲料缶の圧力維持と、生体組織の保存やコンクリートのクリーニング、溶剤の回収においても必要不可欠です。
医療分野では医療用の合成して作る純生空気、冷凍手術と医療器具の駆動にも使われています。

つまり、窒素ガスは工業用の用途が実に幅広く、現代人の生活の大部分を陰ながら支えている存在です。

仮にもし供給が絶たれたら、今の生活を維持することは難しくなりますし、質の低下に直結するとも考えられます。

食品は品質が保てなくなることで消費期限が短くなり、半導体は歩留まりが低下して、商品価格が高くなると思われます。

医療の質の低下にも関わりますから、窒素ガスの重要性は改めて高いことが分かります。

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